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博士になろう

 

「博士」といっても、「修士」とそもそも何が違うのでしょうか? 
博士後期課程で更に3年間勉強し、「博士」になることで、具体的に何のメリットがあるのでしょうか?
ここでは、「博士」 の魅力についてご紹介したいと思います。


博士課程は「博士」になるところです。そのままですね。でも、博士って凄いと思います。例えば、名刺にDr. Yoshizawaって書くことができるんです。博士号を持っていないと、Mr. Yoshizawaになります。称号が変わることって素晴らしいことだと思いませんか? それはさておき、質問に答えましょう。大学を卒業するとその先に修士課程があります。修士課程では学部で学んだ専門を深めます。修士論文研究を通じて、研究者としての基礎を作ります。博士課程ではさらに研究を深め、学術的に高いレベルの研究を行います。博士課程を通じて自らの研究手法を確立し、一人前の研究者となるのです。

昔は「末は博士か大臣か」なんて言われた時代もあったと聞いています。博士を取ると将来を約束されていた時代もあったのでしょうね。でも、今は、卒業論文で研究が面白くなって、修士課程でもまだ不完全燃焼なので、博士に行くという人が多いみたいですね。卒業研究や修士論文研究と博士論文研究が違うところは、博士は、自ら研究をマネージメントするという側面だと思います。勿論、指導教員からいろいろ指示される場合も多いけど、どうしてこの研究をやるのか、どんな意味があるのか、どのように研究を進めるのか、自ら考えてやる醍醐味が博士にはあります。また、国内外の共同研究や学会発表の機会を通して、多くの研究者と繋がりをもてるのも魅力です。大変な分、その成果は全部自分に戻って来るので、楽しみも大きいと思います(※1)。


現在の岩手大学工学部では、入学者の約半分が学部で卒業し、残りの半分が大学院に進学します。そして、それらの大部分は修士課程で修了し社会に出ます。会社に入社後、学部卒業生はラインや現場での仕事が多いと思います。修士課程修了生は研究所に配属される割合が多くなります。従って、生涯に渡って研究を行いたい人の中には、修士課程修了で十分ではないかと思う人もいると思います。特に、プラス3年間学費を払い、博士課程まで行かなくても良いのではないかと思う人もいると思います。加えて、博士課程に進学しても、修了する3年後に無事企業に就職できるのか不安に思う人も多くいると思います。そういう観点から、これまでの博士課程進学者はどちらかというと、博士号が絶対必要な大学教員を目指す人が多かったように思います。

しかし、博士課程修了生が会社にとって即戦力になり得ることを考えると、学部卒業生や修士修了生とは異なったキャリアパスを進むという可能性が高いでしょう。具体的には、博士号を取り、会社の研究所でグループ長や部門長、所長などの指導的な立場に就くことがあれば、その後の昇進などは鈍行列車から急行や特急に乗り換えることになると思われます。そのような人生における促進があると思います。

さらに、近年のグローバル化の中で、海外関連企業と取引するケース、海外赴任するケースなど、外国人と関わる機会が増していくと予想されますが、その時に、博士号は強い武器になり得ます。欧米では、博士課程は研究者養成の色合いが強いにも関わらず、企業への就職活動に有利に働くと言われており、博士号の産業界での評価は日本と比べて格段に高い傾向があります。また、企業だけでなく行政機関など学術界以外の多用な領域にも博士号取得者が多く採用されています(※2)。そのため、「博士号」は、将来、外国人と社会や仕事で関わっていく中で、相互の信頼関係を生み、仕事等をスムーズに進めるための「潤滑剤」にもなり得る可能性があります(※3)。

 
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【参考】
※1:八戸工業高等専門学校 佐藤 久美子 准教授へのインタビューより
※2:「博士課程進学の環境を改善するためのノンアカデミック・キャリアパスに関する調査」野村総合研究所(平成22年)
※3:某電気機器メーカー勤務・社会人ドクター修了生の方へのインタビューより